2003年07月10日
川俣晶の縁側ソフトウェアりすと亭開発日誌 total 2410 count

りすと亭の管理機能のWebサービス化

Written By: 川俣 晶連絡先

 今日は、りすと亭の新規リスト板作成をWebサービス経由で実現するインターフェースを追加しました。さるお客様の要望で、別に存在する管理システムと自動的に連携するためのものです。他にもいくつかの機能をWebサービス経由で用意することになると思います。

 しかし、こういう機能が付くと、本来スタンドアローンなサーバアプリケーションであったりすと亭が、システムを構築する部品として使われる場面が増えるかも知れません。そうなったとき、ユーザーからは直接見えないけれど、実は内部でりすと亭が動いているというケースも増えるかも知れません。

 それはさておき。

 この変更のため、りすと亭の内部でHTMLマクロを処理する部分を、UI依存部分とUI非依存部分に切り分ける作業に部分的に着手することになってしまいました。本当は正式版リリース後に取りかかる予定でしたが、順番が変わってしまいました。これは、できるだけ早く着手したい気持ちを抑えていた作業でもありましたから、着手できたのは良かったのですが……、ちょっと番狂わせです。

 UI部分とUI非依存部分を分けるのは、MVCモデルなどでも当然のように要求されるものですし、古く複雑で悩ましいMFCなどでも要求された形態です。それが、そのようになっていなかった理由は、最初に書いたときに「そんな大事になるとは思っていなかったから」という理由しかありません。もう1つ言えば、基本的な機能は最初からすべてUIから分離されていますから、分けると言っても、分けねばならない機能の量はそれほど多くはありません。とはいえ、マクロの数が多いので労力的には大きなものになりますが。

 では、具体的にUI部分とUI非依存部分を分けると、どんなメリットが見込めるのか。それは、現在のHTMLによるUIとは違うUIをスムーズに提供可能になることだと言えます。要は、UI部分だけ入れ替えれば良いわけです。今回のWebサービス対応も、UI部分を飛ばしてUI非依存部分に直接アクセスすることでシンプルに実現できています。また、おそらく将来のいつかの時点で携帯電話用のUIも付けると思いますが、それもUI部分を作るだけで実現可能となるべきものです。